99年間の租借(前編)
99年後、あなたは何をしていますか?
私は死んでいることでしょう。
土地の租借(または利用権の付与など)は
ときどき99年の期限付きというものがあります。
有名なのはなんといっても香港の事例でしょう。
アヘン戦争で敗れた清朝は南京条約により香港島をイギリスに割譲し
その後、アロー戦争では北京条約で九龍半島を割譲しました。
その九龍半島に隣接する新界と呼ばれる地域の租借権を
1898年、日清戦争のどさくさにまぎれてイギリスが要求したとき
清国側の重鎮李鴻章が九十九年という表現を使ったと言われています。
九十九は中国語の久久と通じ、永遠の意味ともとれるし
文字通りの99年間の期限付きという風にもとれ
要するに物事をあいまいにして妥結を図る、外交的レトリックの
意味もあったと思われます。
つまり国内向けには99年貸すだけだからと西太后や国民にいい顔をし、
イギリス側には永遠と同じだからと納得させる。
99年後の情勢など誰にもわからないので
問題を先送りしてとにかくその場を収めたとも
将来の失地回復の余地を残したがんばりともとれます。
現実には99年後の1997年、香港は中国に返還されます。
本来は新界だけのはずが、鄧小平の強い交渉に
九龍半島、香港島も含めての全面返還となりました。
これはイギリスが約束を守ったともとれなくもありませんが
中国がそれだけの実力をつけたと考えるべきでしょう。
(これを書いている7月1日はたまたまその21周年の日でした)
ベトナム人女性との国際結婚紹介 Wedding for happiness
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